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  • 高頻度のテレワークが体力低下につながる可能性! ― 厚生労働科学研究班が研究成果を発表 ―

高頻度のテレワークが体力低下につながる可能性! ― 厚生労働科学研究班が研究成果を発表 ―

2025.12.10

お知らせ

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  • 改革03
渡邊裕也准教授(健康・スポーツ医科学コース)が筆頭著者として参画した研究成果が国際誌「Journal of Occupational and Environmental Medicine」に掲載されました。


■ポイント
◎ 都内の建設関連企業に勤めるオフィスワーカーを対象に、テレワーク頻度と身体組成、体力、身体症状1)との関連性を検討しました。
◎ テレワーク頻度が高いほど、30秒に反復できる椅子立ち上がり回数が少ないこと、すなわち体力が低下している傾向がみられました。
◎ また、テレワーク頻度が高いほど、自覚的な身体症状(腰痛や関節痛など)1)が悪化することがわかりました。

■概要
 びわこ成蹊スポーツ大学(滋賀県大津市、学長:黒澤毅)、公益財団法人明治安田厚生事業団体力医学研究所(本部:東京都新宿区、理事長:生井俊夫)、東京医科大学が参加する研究班※ は、オフィスワーカーのテレワーク頻度と身体組成(筋肉量と体脂肪率)、体力、身体症状 1) の関連性を検討しました。その結果、テレワーク頻度が高いほど体力が低下し、腰痛や関節痛などの身体症状の訴えが多い傾向が明らかになりました。
 本研究の成果は、テレワークの健康影響を客観的に示した国内の貴重なデータであり、今後の在宅勤務環境の整備や労働者の健康管理対策の検討に資するものと期待されます。
※本研究は、厚生労働科学研究費補助金の交付を受けて立ち上げられた研究班により実施されました(研究代表:公益財団法人 明治安田厚生事業団 体力医学研究所 副所長/上席研究員 甲斐裕子)。

1. 日本語版 Somatic Symptom Scale-8(SSS-8)
 身体の痛みや不調など、からだの自覚症状を評価するための国際的な質問票です。日本語版 SSS-8 は、「背部や腰の痛み」、「腕、脚または関節の痛み」を含む8項目の症状について「どの程度悩まされているか」を自己評価する形式となっています。日常生活での身体的ストレスや不調の強さを把握する指標として、国内外の研究で広く用いられています。

■発表論文
  • ・掲載誌:Journal of Occupational and Environmental Medicine
  • ・論文タイトル:Impact of Telework on Body Composition, Physical Fitness, and Physical Symptoms in Japanese Workers.
  • ・著者:Yuya Watanabe, Takayuki Noda, Kaori Yoshiba, Hiroyuki Kikuchi, Masaki Machida, Kanako Nara, Atsuko Fukunishi, Yutaka Nakanishi, Shigeru Inoue, Yuko Kai
  • ・DOI番号:10.1097/JOM.0000000000003571

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