2022年10月、びわこ成蹊スポーツ大学硬式野球部に新たな歴史が刻まれた。本学2年次生の浅儀俊晴選手が、創部2度目となるリーグ首位打者のタイトルを獲得したのだ。
京滋大学野球リーグ ベスト9も!
浅儀選手はこの秋のリーグ戦で37打数17安打をマーク。打率459でリーデイングヒッターに輝くともに、京滋大学野球リーグのベストナインにも輝いた。迎える春リーグでもチームの主軸としての活躍が期待される浅儀選手は「チームの目標であるリーグ優勝、そして全国優勝に貢献できるように頑張ります」と、強い意欲を見せている。
浅儀選手は小学3年生のときに野球を始めたが、決して目立った選手ではなく、中学時代はほとんど試合に出られなかったという。京都府立洛水高校でも内野手として練習に打ち込んだが、チームは一度も一回戦を突破できない弱小校だった。
『教師になりたい』という夢を実現するために本学に入学、大好きな野球を続けたくて硬式野球に入学したときも、部員数の多さとレベルの高さに圧倒された。
「160人ほどの部員がいるなかで、僕が厳しい競争に打ち勝ってトップチームのレギュラーの座をつかむ、あるいはベンチに入ることは極めて難しいと思っていました」
転機となったのは、親しくなった野球部のチームメイトに紹介された野球のパーソナルトレーニングジムに通い始めたことだった。
「正直、どれだけの効果があるのか疑心暗鬼だったのですが、教師になる道がとても険しいことにも気づいていました。自分にはもう野球しか残っていない。そんな気持ちが強くなっていたので、思い切ってそのジムに通うことにしました」
自分には野球しかない―。その決意に背中をおされながらも、ハードな練習メニューに何度も挫折しそうになった。そんなとき、ジムのトレーナーからこんな言葉をかけられた。
「死ぬ気でやれ。そしてやるからには、プロをめざせ」
自らの覚悟をさらに強くしてくれる恩師からのメッセージだった。
人生はどんな友達をつくるか、どんな人と出会えるかで大きく左右されるものだと思う
「それからさらに死に物狂いで練習に打ち込んでいくうち、自分の能力が明らかに向上していることに気付きました。そして、遠い夢だと思っていたセカンドのレギュラーポジションをつかむことができたんです」
そしてつかんだ首位打者とベストナインの勲章。
「野球を軸にしたことしかいえませんが、人生はどんな友達をつくるか、どんな人と出会えるか―で大きく左右されるものだと思っています」
自らの躍進をそんな思いとともに振り返った浅儀選手は「今回、首位打者とベストナインのタイトルをいただけたのも、これまで支えてくださった方々のおかげです。これからは僕が出会ってよかったと思われる人になりたいですし、そのためにも、チームの目標であるリーグ優勝、そして全国優勝に貢献できる人間に成長していきたい」とも語った。
(文責・砂原孝紀)
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