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巻頭特集 男子サッカー部 8年連続Jリーガー誕生!!会見レポート

  • Jリーグへ進む3人の選手(写真左から) FW 石橋克之(FC大阪)、
    MF 工藤真人(ベガルタ仙台)、FW 清水一雅(福島ユナイテッドFC)

  • ベガルタ仙台 MF 工藤真人

  • 福島ユナイテッドFC FW 清水一雅

  • FC大阪 FW 石橋克之


仲間からライバルに!!互いを意識してプロの世界へ
本学男子サッカー部で活躍し、今シーズンからプロの世界で勝負することが決まった石橋克之選手(J3FC大阪)、工藤真人選手(J2仙台)、清水一雅選手(J3福島ユナイテッド)の3選手が2023年11月29日、本学で開催された加入内定合同記者会見に臨んだ。3選手がそれぞれが入団するチーム関係者とともに抱負を語るなか、大河正明学長は「8年連続でJリーガーを輩出することが出来た。これは言われたことだけではなく、自分たちで場面に応じて考えてサッカーをすることを徹底してきた成果の表れだと感じている」と、本学男子サッカー部を支える〝主体性〟にふれながら、内定を決めた3選手にエールを送った。

献身性を意識したプレーを1年目から ― 石橋
会見には3選手や大河学長のほか、男子サッカー部の望月聡監督(※当時)、FC大阪の近藤祐輔代表取締役社長、ベガルタ仙台の平瀬智行スカウト、福島ユナイテッドFCの玉手淳一強化部長らが出席した。※2024年4月より総監督
FC大阪に入団する石橋選手は、京都府出身。立正大淞南高から本学に進学し、入学当初からトップチームでコンスタントに出場し、足元の高いスキルを武器に活躍、最終学年では主将を務めた。
会見では「自分の特徴である献身性を意識したプレーを1年目から出していきたい。今年叶わなかったJ2昇格に自分が貢献したい」と抱負を語ったあと、「顔面偏差値が高いと言われるほかの2人のように、自分も女性ファンを増やしていきたい」と冗談を飛ばした。

FC大阪の近藤社長は「石橋選手はチームが求めている気持ち、技術、献身性があり、キャプテンシーや技術もある。監督によって方針が違うが、ストロングポイントを発揮してほしい」と適応力を評価した。

左足によるアシスト、ゲームメイクでJ1昇格へ ― 工藤
青森県八戸市出身の工藤選手はベガルタ仙台ユースから本学に進学し、入学当初からチームに貢献、3年次には関西選抜にも選出され、デンソーカップ茨城大会では優勝に貢献した。
会見では「アカデミーで育ったクラブで選手としてのキャリアをスタートできることをうれしく思う。チームのJ1昇格に向けて自分の武器である左足の技術によるアシスト、ゲームメイクで貢献したい」と決意を露わにした。
日本代表でも活躍したベガルタ仙台の平瀬スカウトは「左足のパスセンスが魅力的。また顔面偏差値が高く、女性ファンの獲得が期待できる。課題だった守備の強度も、年々高くなっているように伸びしろがある」と期待感をにじませた。

身体能力やゴールへの嗅覚で得点を量産したい ― 清水
「自分のストロングポイントは身体能力やゴールへの嗅覚。それらをいかして得点を量産し、チームをJ2昇格に導きたい」
そう抱負を語ったのは、群馬県出身の清水選手。工藤選手と同じくベガルタ仙台ユース出身で、1年目からトップチームで活躍。持ち味の身体能力の高さで幾度となくチームに勝利をもたらしてきた。福島ユナイテッドFCの玉手強化部長は「身体能力が高くてバネがある。空中戦や球際の強さを発揮してJ2昇格に貢献してほしい」と将来への期待を込めた。

望月監督が評価する三人三様のストロングポイント
会見では内定が決まった3選手に対し、他の2人に負けない点について記者からの質問が飛んだ。
石橋選手は「工藤選手に関しては1年目からコンスタントに試合に出ていたし、数字の面では負けたくなかった。清水選手に関しても同じFWとして一緒に出ることが多かったが、高い得点能力に驚かされた」。
工藤選手は「石橋選手はポジションは違うが、ボールを預けたら何かしてくれる、頼りになる存在だった。清水選手とはユースからずっと一緒にサッカーをしてきて、丁寧なボールより雑なボールを送ったときにボールを収める体幹の強さが自分にはない魅力」
最後に清水選手は「石橋選手はゴールへのアシストやいいパスを送ってくれたので頼りになった。工藤選手とは高校の時から一緒にいて顔を上げたらどこにパスが来るのかが感覚で分かっていた。今後はライバルになるので、勝てるようにしたい」と、それぞれがチームメイトだった戦友との絆に言及しながら、対抗意識を燃やした。
3選手を4年間指導した望月監督は石橋選手について「技術が高いのはもちろん、キャプテンシーがある。チームや仲間の為に倒れるまで走ることができる持久性も備えている」と評価。
工藤選手については「甘いマスクをしていますが…」とその顔面偏差値を強調して記者たちを笑わせたあと、「キラーパスを出すことが出来る。相手が嫌がるパスをどれだけ出せるかという点がチームの評価に大きく左右する。彼はその能力を持っている」。
最後に清水選手を「しなやかさとシュートにバネがあり、しかもスピードがある」とそのフィジカル面での資質を絶賛したあと、「そのしなやかさを活かして胸でボールをコントロール出来る。オットセイのように頭でボールをコントロール出来る珍しい選手」と独特の言い回しで評価、三人三様のストロングポイントをいつもの〝望月節〟で表現した。

2023年度の本学男子サッカー部は、関西学生サッカーリーグ1部で8位に終わり、インカレ出場を逃した。
だが、デンゾーカップ茨城大会に出場する関西選抜に内定を勝ち取った石橋選手と工藤選手、そして倉原将選手(3年次生)が選ばれたように、個人として結果を残した選手もいた。
Jリーグの世界に飛び込んでいく3選手のプロキャリアがどのような形になるのか、彼らがピッチに残していく足跡が、日本サッカー界の歴史に刻まれる時が楽しみで仕方がない。
(文責・黒木史也)